Yamate-dai
2013
敷地は、大阪府・北摂の山間部、30年ほど前に開発されたニュータウンの一角にある。春には前面道路に広がる満開の桜並木を望むことができる南東の角地に、夫婦とその父の、3人のための住まいを計画した。
建主の要望は、前面道路の桜並木やこの地域からの大阪の街への眺望なと、周囲の環境を活かした住まいであること、たくさんの本を収納でき、また来客者が宿泊できる部屋かあること、などであった。
東西に長い敷地の特性とそのような要望を掛け合わせ、ボリュームを抑えた水平方向への伸びかある住まいを考えた。1階にはパブリックなスペースと父の部屋、そして客間(和室)を配置している。和室には土庇と濡れ縁があり、夏場は強い日差しが遮られ、冬場には暖かい光の元でひなたぼっこのできる快適な場所となっている。
2陛には夫婦それぞれの寝室や客室、書庫などに加え、水平方向へ広がるバルコニーを配置している。奥行きのあるそのバルコニーを歩いていくと、外壁に囲まれた外部階段に辿り着き、大阪の街を一望できるルーフテラスヘと誘われる。
家族が、春には花見、夏には花火を見たりと、季節の変化を楽しみながら、それでいてそれぞれの時間を尊重し合いなから生活を送っていくことができる住まいの計画である。
所在地:大阪府茨木市
構造:RC+木造2階建
建築面積:176.76m²
延床面積:289.01m²
写真:福澤昭嘉
PIECES
大西憲司設計工房のこれまでの作品やプロフィールなどをご紹介しています。
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