Wooden Apartment
2002
敷地のすぐ前に大学があり、学生を対象にした単身者集合住宅として計画した。耐震性・コスト面・周辺の環境や街並を考慮し、集成材(ラミナ・ビーム)による金物ジョイント工法を採用した木造2階建て/戸数8戸という構成となった。
配置計画としては、住戸を東側と北側に寄せ、駐輪場をアプローチ横に設けて、建物を3棟に分割配置した。建物間のヴォイドを共有空間と定義し、アプローチ・路地空間・屋外階段・前庭・中庭を配した。
隣家からの視線を遮る木のフレームのガラススクリーンに囲まれた中庭と住戸が一体となり、中庭に植えられた竹の葉の心地よいざわめきに風を感じたり、中庭に射し込む光や雨雲の動きなど、自然や四季のうつろいを五感で感じられるようになっている。また夜になると中庭はライトアップされ昼間とは違った表情を楽しむことができる。
室内は遮音等級を1級に近い性能にするとともに、健康と清潔感と優しさを考慮して、柱・梁を露しにし、床を杉の無垢フローリング張り、壁・天井を水生ペンキ塗りとした。
所在地:大阪府東大阪市
構造:木造2階建
用途地域:第一種中高層住宅専用地域
敷地面積:241.60m²
建築面積:141.62m²
延床面積:202.85m²
写真:福澤昭嘉
PIECES
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