Kowakae
2000
敷地は東大阪市の中部、商店街のはずれの一角に位置する。近くに大学があり、学生用マンションとの差別化を図った居住空間を提供したいと考えた。
厳しい法規制をクリアしながら敷地一杯に建てられた建物は、それぞれ3層からなる2棟(各階東棟2戸/西棟1戸)で構成され、2棟間のスペースには中庭が設けられている。東棟の採光・通風はこの中庭から確保している。1階の住戸へはまくら木の飛石を渡って、2/3階の住戸へは中庭に面する屋外階段を昇り、中庭の真中に設けられたブリッジからアクセスする。ブリッジの両側に植えられた竹の葉の間からの木漏れ日や、風にそよぐ竹の葉の心地よいざわめき、雨の日の床のぬれ色や葉の光る水玉など、美しい表情を見ることができる。また夜になってライトアップされた中庭は、昼間とは異なった表情を見せ、入居者にとって自然と安らぎを感じさせるだろう。
また、外部からもこの中庭を垣間見ることの出来るよう、エントランスの扉をパンチングとし、微妙に開放して街との係わりをもたせている。
所在地:大阪府東大阪市
構造:RC造3階建
用途地域:第一種中高層住宅専用地域
敷地面積:165.59m²
建築面積:98.60m²
延床面積:325.48m²
写真:福澤昭嘉
PIECES
大西憲司設計工房のこれまでの作品やプロフィールなどをご紹介しています。
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