Nagai
2009
中庭のヤマボウシによる木漏れ日の緑陰を楽しみながら暮らせる、気持ちの良いコートハウス。
敷地は、大阪市内の長屋の多く残る地域にあるが、周辺は収益マンションヘの建て替えが進み、日照やプライバシーの問題を抱える生活環境へと変化している。
建主の要望であった防犯性、プライバシーを考えた結果、建物の中央に6m×6mの中庭をとり、74坪の敷地境界に沿ってコンクリートの壁が建っているような形状とすることで、周囲のマンションの気配を消し、防犯性を高めている。さらに施主最大の要望であったオーディオルームの遮音性を高めるために地下へ埋めたことで、中庭を中心としたスキップフロアの構成となり、対面する部屋の視線がずれる程よい距離感と、ヤマボウシの緑陰・風を感じる住環境の提案を行うことができた。
環境が変化し続ける都市のなかで、次世代に住み継いでゆける都市住宅のひとつのカタチと言える。
所在地:大阪府大阪市
構造:RC造 地下1階地上3階建
用途地域:第二種中高層住居専用地域
敷地面積:227.75m²
建築面積:140.65m²
延床面積:303.46m²
写真:福澤昭嘉
PIECES
大西憲司設計工房のこれまでの作品やプロフィールなどをご紹介しています。
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